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ルビダが咲くと [開花情報]

晩秋から初冬にかけて咲くラケナリアとして人気の『ルビダ』が庭で咲いてきました。

Lachenalia rubida.jpg


ルビダは、ラケナリアの中ではドワーフタイプに入り、路地で咲かせると10数センチ程度の草丈で開花します。
赤と緑のコントラストが、秋枯れの庭にとても良く合うので、庭植えや鉢植えにして楽しむのに向いています。

ラケナリアは全体的に花持ちがすごく良く、切り花としても良く使われますが(もちろんルビダも良いですが…)、残念なことに、この輝くようなルビーレッドの色彩は、温室の中で栽培したのでは出にくいのす(ボケた赤になってしまいます…)。
良い花が取れたときのみ、出荷していますので、ほとんど切り花としての出荷はありませんが、ご注文頂ければ出荷いたしますので、必要な際はお申し付けください。

ルビダが咲いてくると、次はいよいよ『L.ヴィリディフローラ』が咲いてきます。
ルビーの次はインペリアルジェイド。翡翠を思わせる色彩は、一見の価値ありです。
ヴィリディフローラは、切り花としても出荷しますので、お楽しみに!

パラモンガイアが咲きました! [開花情報]

当園が営利栽培として販売している球根の中で、園芸愛好家垂涎の球根植物パラモンガイア(Paramongaia weberbaueri)が開花しました。

Paramongaia weberbaueri.jpg


パラモンガイア、なぜ園芸愛好家が垂涎なのかというと、色々な意味で貴重であるからなのですが、特に何が貴重かというと花を見ること自体が貴重です(苦笑
そんな花の咲かない花を、日本で初めて開花させたのは、恐らく弊社社長だろうと思います。
開花した時は、それこそお祭り騒ぎで、当時は平尾先生を中心に多くの園芸関係者が、この花を肴に大いに盛り上がっていたのを子供ながらに覚えています。

もちろん、貴重だからマニア垂涎というわけではありません。
写真だけですと少し変わった水仙程度に見えますが、実際はその花の大きさ(花径20㎝程度)と香りは、素晴らしものがあります。

透き通るような明度の高いイエローにグリーンのライン。そして何より、その香り。
どこか遠くで漂ってくるユリの香りとでも言いますか…。
ユリの強く甘い匂いを、もっと爽やかで軽やかにしたような感じでしょうか。
言葉で言い表すのは何とも難しいのですが、この上品な香りがマニアを虜にするのかもしれません。

ベラドンナリリーの実生 [生産管理]

種を播かねば芽は出ない
故平尾秀一先生が、私共のような個人育種家に良く話されていた言葉として、私も社長から聞いています。

諺の「まかぬ種は生えぬ」と育種というものをかけているのでしょうが、これがなかなか簡単そうに見えて難しいのです。
言い訳ですが、花の咲いている時期というのは、それはつまり出荷の時期です。
出荷の時期は、朝、採花・調整・水揚げを行うと、だいたいお昼で、各市場の動向を見ながら荷配りと納品書の作成と箱詰めをして…と、出荷作業が終わる頃には、既に夕方というパターンがルーチン化します。

この環境の中で、じっくりと交配する時間を作るのは、なかなか難しく、「あの花の交配は明日やろう」とか少しだけでも先延ばしすると、時期を逸して「また来年」という事になってしまいます。
平尾先生の「種をまかねば芽は出ない」の言葉は、結構重いものだと交配をするようになって感じます。

交配しても種をまかねば意味がないので、種をまくわけですが、一言で種をまくと言っても色々とあります。

タイトルのベラドンナリリーの場合は、取り播きで行い、好光性ですので、覆土は種が多少露出する程度に軽く土をかぶせます。
ベラドンナ実生.jpg


ベラドンナは実生してから、うまく栽培すれば5年程度で花が見られますが、実際の花を確認するには6、7年かかります。
この実生したベラドンナリリー、またブログで紹介できる日が来るといいのですが(笑)

ストルマリアが咲いてきました [開花情報]

ストルマリア トルンカタが咲いてきました。

Strumaria truncata.jpg


これは南アフリカ原産のヒガンバナ科の球根植物で、スノーフレークのような白い透明感のある小さな花をたくさん咲かせます。

昨今、もてはやされているダリアやラナンのような、俗に言う『顔の大きな花』とは間逆ですが、一般のご家庭で小さなコップに活けても可愛らしいストルマリアのような小さな球根植物も、なかなか捨てたものではないと思いませんか?

ごくごく少量ですが、今週末辺りから出荷が始まりますので、見かけたらお手に取ってみてください。

現地視察@フィリピン [海外出張]

今後、どのように海外との関係を築いていくのか、今までは『餅は餅屋』という事で、増殖と販売は委託するというスタンスを取ってきましたが、これからの方向性や可能性を色々とテストをしてみようとフィリピンへ行ってきました。

カガヤン.jpg

カガヤン・デ・オロ空港

何とも南国感漂う空港で、写真に移っている場所がバゲッジクレームです。

カガヤン街並み.jpg

街並みもアジアの南国って感じです。
正直、カガヤンに行く前にマニラへ寄ってきたのですが、マニラよりもずっときれいな街並みです。

目指す圃場は、街から車で30分程度。
海抜800~1000メートルの場所で、気温は最高でも25℃程度と、一般的な植物を栽培するうえで、理想的な環境です。

カガヤンパイナップル.jpg

現地圃場の周りは、見渡す限りデルモンテのパイナップル圃場。
その広さ、なんと25000ヘクタール(東京ドーム5300個分以上)だとか。

カガヤン農場.jpg

現地圃場の一部。
アマリリスが路地で栽培されいました。
試作してみないことには何とも言えませんが、日本で栽培するより、2・3倍速く生産できるかもしれません。

まずは、どういう植物が適しているのか、今後試作をしながら見極めていきたいと思います。

ありがとうございました@ベラドンナリリー終了です [出荷情報]

最近、散歩をしていると金木犀や銀木犀の香りが漂ってきて、この間までの暑さが嘘のようにすっかり秋めいてきました。
毎年、この香りとバトンタッチするように、ベラドンナリリーの出荷が終わります。
今年も今週で出荷は終了の見込みです。
今までご注文を頂き、ありがとうございました。

咲いてくると私の休みが無くなるベラドンナリリーも、終ると終わったで寂しいものです。
また、来年もよろしくお願いします。


ベラドンナ淡ピンクシェード.jpg

今年選抜した品種の一つです。
普通でもベラドンナリリーは咲き進むにつれ丸く球状に咲いていきますが、この品種は特にそれが顕著で、まるでネリネのように1花も咲き終わることなく完全な球状に咲くというのは、大変珍しい特性だと思います。

ベラドンナリリー フェイバリット 出荷開始です [出荷情報]

ベラドンナリリーのピンクシェードや純白系統も当園の実生選抜種ですので、もちろんオリジナルではあるのですが、これから栄養系として選抜していく発展途上の系統でもあります。

このフェイバリットは、首が強くステムが曲がりづらいとか花付きが多いといった素姓の良さもさることながら、その若干クリームピンクがかった花色・花姿、そして蕾の時点での美しさなど、ベラドンナリリーの美しさを原種以上に引き出すことができた品種ではないでしょうか。

ベラドンナフェイバリット.jpg

1本でも10数輪つきますので十分ボリュームがありますが、2本束ねるとボールのようになります。

出荷は9月下旬から10月上旬ごろまでを予定しておりますので、この機会に是非お手に取ってみてください。

ベラドンナリリー出荷開始 [出荷情報]

個人的に一番好きな花でもあるベラドンナリリーことアマリリス・ベラドンナの季節がやってきました。

まずは、ピンクと純白から。
今週末か来週には『フェイバリット』が咲き始めると思います。

ベラドンナリリー濃ピンク.jpg

ベラドンナリリー純白.jpg


ベラドンナリリーというのは、同じヒガンバナ科でもアマリリス(ヒッペアストラム)などとは違って、1年に1回、1球から1本しか花が立ちません。

1年間栽培して1球から1本しか花が咲かないのです。
その上、栽培面積は非常に取るので、営利で切花をやる上で、こんなにも非効率な切り花は他にないのではないかというくらいです。

しかし、ベラドンナの持つ凛とした佇まいと香り、その花姿を見てしまうと、たとえ営利に向かなくても切り花として出荷したくなってしまう魅力というか、魔力があります。

出荷時期は、9月下旬頃までとあまり長くはないですが、是非とも『美しい淑女』を意味するベラドンナの魔力を感じてみてください。

放任主義 [生産管理]

数年前から球根や苗を販売する際、農薬の使用の有無と使用した場合はその種類を記載する事になっています(今年は放射線の問題もあり、どういう培用土を使っているかも記載しています。)

当園の場合は、基本的に『なし』と記入するのですが、実際のところどうなのか、その様子を少しご紹介します。

堀上げ.jpg


見ての通り草だらけです。
何がどうなっているのかよく分からないと思いますが、アガパンサスの堀上げをしているところです。
もう、除草剤とか全くかけていないので草は伸び放題で、アガパンサスがどこにあるのか発見するのにも苦労する状態ですが、確かに農薬は使っていないのがご理解頂けると思います。

というか、本当はきちんと手入れしてアガパンサスが見事に開花している状態になっているはずだったのですが、昨年社長の提案で雑草除けのために播いたシロツメクサが絨毯のように雑草化するという本末転倒ぶりで、どうにもこうにも手が付けられない状況になってしまい、仕方なく放置となった次第です。

しかし、このままでは雑草にアガパンサスが完全に負けてしまうので、従業員と2人で堀上げているのですが、何せ畑のど真ん中で雑草に囲まれているので風は来ないし、蒸し暑いし、あまつさえ慣れない鍬仕事で手にはマメができるしで、久々にフランスでの研修を思い出しました。

シロツメクサの花が咲いたら ♪ [徒然]

昔、『あらいぐま ラスカル』と言うアニメがありました。
私自身、再放送世代ですのであまり詳しくは覚えていないのですが、確か少年がアライグマの子供を保護し、結局飼いきれなくて自然に返すというような内容だったと思います。
子供ながらに自然との共生の難しさを感じたものです…。

最近ではこのアライグマのペットが野生化し、生態系を荒らして被害甚大という記事をたまに見かけますが、なんと当園にも出没!
しかも3匹…。

アライグマ.jpg


初めは狸かと思っていましたが、しっぽがシマシマ。

こんな千葉の田舎まで(田舎だから?)帰化動物の被害が出てくるとは、可愛いだけに余計困ったものです。

確かにアニメでは、飼いきれなくて自然にキャッチ&リリースしてましたが、ほんと、ペットを飼うときは『ゆりかごから墓場まで』の覚悟でよろしくお願いします!

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