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ベラドンナリリーの実生 [生産管理]

種を播かねば芽は出ない
故平尾秀一先生が、私共のような個人育種家に良く話されていた言葉として、私も社長から聞いています。

諺の「まかぬ種は生えぬ」と育種というものをかけているのでしょうが、これがなかなか簡単そうに見えて難しいのです。
言い訳ですが、花の咲いている時期というのは、それはつまり出荷の時期です。
出荷の時期は、朝、採花・調整・水揚げを行うと、だいたいお昼で、各市場の動向を見ながら荷配りと納品書の作成と箱詰めをして…と、出荷作業が終わる頃には、既に夕方というパターンがルーチン化します。

この環境の中で、じっくりと交配する時間を作るのは、なかなか難しく、「あの花の交配は明日やろう」とか少しだけでも先延ばしすると、時期を逸して「また来年」という事になってしまいます。
平尾先生の「種をまかねば芽は出ない」の言葉は、結構重いものだと交配をするようになって感じます。

交配しても種をまかねば意味がないので、種をまくわけですが、一言で種をまくと言っても色々とあります。

タイトルのベラドンナリリーの場合は、取り播きで行い、好光性ですので、覆土は種が多少露出する程度に軽く土をかぶせます。
ベラドンナ実生.jpg


ベラドンナは実生してから、うまく栽培すれば5年程度で花が見られますが、実際の花を確認するには6、7年かかります。
この実生したベラドンナリリー、またブログで紹介できる日が来るといいのですが(笑)

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